先日に引き続き、ノイズキャンセリング付きのワイヤレスイヤフォン&ヘッドフォンのレビューをしたいと思います。
今回のレビューはSONY(ソニー)WI-1000Xです。前回のSONY WF-1000Xがワイヤレスに関してもノイズキャンセリングに関してもイマイチでしたので同時期に発売したこのモデルの使用感も確かめてみました!
僕は20年以上音楽業界に従事しておりまして、この20年間で公私あわせて50以上のイヤフォン&ヘッドフォンを使用してきた経歴があります。
当ブログのレビューは音楽好き・音響マニアの方々向けではなく、ごくごく普通の方々へ向けて書いていきます!
【※注意※】
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スペック
2017年10月に発売されましたので、このページを書いている2019年3月の時点で発売後約1年半経っています。
カタログスペックによれば、連続再生時間は最大10時間で、充電時間は約3.5時間となります。
構造は密閉型、駆動方式はダイナミック型とバランスド・アーマチュア型を組み合わせたハイブリッド型となります。
Bluetoothのバージョンはver.4.1で対応コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX HD、LDACに対応しています。最新のiOSにアップデートしてあるiPhoneやiPadであれば問題なく端末に接続して音を鳴らす事ができます。
発売当初のプレスリリースには
業界最高クラス(※発売時)のノイズキャンセリング性能を備えた、ワイヤレスステレオヘッドセット。
LDAC対応機器との接続なら、Bluetooth Audioの最大約3倍の情報量で伝送できるので、ハイレゾコンテンツも劣化することなく楽しめる。
音楽を聴きながら、周囲の音も聞ける「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」を搭載。
とあります。
主なターゲット層
SONYがどう考えているか分かりませんが、僕が思うこのモデルを購入するターゲット層は…
- ヘッドフォンは嫌い(重い、仰々しい、手軽ではない、髪型が崩れる、等)だが、ノイズキャンセリング機能の効きやワイヤレス接続の安定感もある程度は重視する人
- ノーワイヤード(完全ワイヤレス)タイプのイヤフォンではノイズキャンセリング機能やワイヤレス機能が満足できない人
かと思います。
レビュー
それでは実際の生活においてこのイヤフォンを試したみたレビューを書いていきます。
当サイトの主旨から、もちろん飛行機内でのレビューもありますので参考になれば嬉しいです!
機種自体の感想
音質
音質に関して言えば、ネックバンドタイプのイヤフォンとしては普通レベルだと思います。
聴くに耐えない程音質が悪いわけでもないですし、その逆で感動する程音質が良いわけでもありません。
また、前回レビューしたノーケーブルタイプのイヤフォンと比べても大きな違いはありません。
前回のレビューでも書きましたが、はっきり言って音質の事だけを考えればヘッドフォンタイプや、ケーブルを直接端末に差す(ワイヤード)タイプのイヤフォンには全く敵いません。
なお、後述しますがこのモデルには音質モードを選択できて、音質優先モードと接続優先モードがありますが、音質優先モードでもワイヤレスの接続は安定していますので音質優先モードにしておく事をオススメします。
※ただし、音に関してはある程度の期間使用をしないと、ヘッドフォンでもイヤフォンでも、その機種が持つ本来の性能(音質)を引き出せない事を付け加えておきます
充電
本体に直接USBケーブル(microB)を差して給電する形です。
操作感
ネックバンド部分に操作ボタンがあり、その中から電源ボタンを2秒間押すと電源ONになり、同じく電源ボタンを2秒間押すと電源OFFになります。
また、スマホなどとのBluetoothのペアリング設定は電源OFFの状態から電源ボタンを7〜8秒押し続けると(電源ONになっても電源ボタンを押し続けると)ペアリングモードになります。
電源ボタンの少し離れた隣には音量設定ボタンがあり、逆サイドの手前側にはノイズキャンセリングのON/OFFボタンがあります。
慣れると押し間違いをしにくい、よく考えられた配置だと思います。
ノイズキャンセリングがON/OFFボタンは1回押すごとにノイズキャンセリングON→アンビエントモード(ノイズキャンセリングをしつつ周囲の音も聞こえるモード)→ノイズキャンセリングOFF→ノイズキャンセリングON→…となります。
電源のON/OFFやノイキャンのON/OFFの操作を行うと英語の音声案内があります。
また、Sony Headphones Connectと言うアプリで細かい設定が行えますので、使用する端末には必ずインストールをしておきましょう!
同時接続不可
複数端末との同時接続は不可能です。
音楽はスマホ・動画はタブレットと言う場合、iOSですと例えばiPhoneで音楽を聴いていたけどiPadで動画を見たいなと思った際には、一旦iPhoneの設定→Bluetooth→WI-1000Xをからペアリングを解除し、次にiPadの設定→Bluetooth→WI-1000Xを選択してペアリングをしないとなりません。
前回レビューしたWF-1000Xは、iPadでペアリングをすれば自動でiPhoneのペアリングが解除されましたが、WI-1000Xではそれぞれのペアリング設定をしなければならず面倒です(泣)
ファームウェアのアップデートを期待します!
※すみません。Android OSの端末を持っていないのでAndroidの場合は分かりません…(汗)
イヤーピース
購入時はゴム製のハイブリッドイヤーピースロング・Mサイズが装着されおり、S・Lの2サイズも付いています。
更にフィッティングをしっかりしたい人向けに発泡シリコン(スポンジっぽい)製のトリプルコンフォートイヤーピースがS・M・Lの3サイズが付属されています。取り付け・取り外しは簡単にできます。
僕は購入時のまま使用しています。
持ち運び
イヤフォンをしていない時は、首に掛けたままか、付属のポーチに入れるか、社外品のセミハードケースに入れる事になると思います。
社外品のハードケースはAmazonや楽天で【sony wi-1000x ケース】と検索すれば幾つかヒットします。
どのモデルでもそんなに大差ないと思いますが、試しにA4サイズの週刊マンガ雑誌(ビックコミックスピリッツ)との比較です。
写真はありませんが厚みは雑誌よりケースの方が僅かに厚かったです。
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリングの効きですが、このサイズのイヤフォンでは優秀だと思います。
高音域のノイズには弱いですが、中音域や低音域のノイズにはしっかり効きます。
例えば、キャリーケースを引いているとしましょう。
キャリーケースから発せられるノイズ音は車輪が動く事による車輪から発せられるカラカラと言う高音域と、車輪とアスファルト等の地面が接触する事によるガラガラと言う中低音域の、主に2種類で構成されます。
この場合、高音域のカラカラと言うノイズ音は殆どカットされずに耳の中に届きます。ところが、中低音域のガラガラと言うノイズ音はしっかりとカットされて耳の中に届きません。
雰囲気で言えば、アスファルトでキャリーケースを転がしているのに、ビルの中のツルツルの床で転がしているくらい静かになります。
動画等の遅延
約2時間のドラマを見ましたが遅延が発生して絵と音がズレる事はありませんでした。
端末との接続
これもこのサイズのイヤフォンでは優秀だと思います。
無線電波が非常に多く飛び交っている繁華街で何度かプツプツと途切れた事はありますが、殆ど途切れる事はありません。音質優先モードでこの性能ですので少々驚きました。
街中でのレビュー
まず肝心のノイズキャンセリング機能ですが、繰り返しになりますが、このサイズのイヤフォンでは優秀です!前述の通り、中低音域ノイズはバッチリとカットしてくれます。
逆に、後ろから来る自動車や自転車の音などカットされてしまうので、歩きながらノイズキャンセリングを使用する際には注意が必要です。
次に端末との接続ですが、こちらも前述の通り繁華街等の非常に無線電波が多く飛び交っている場所では途切れる事は稀にありましたが、基本的には安定しています。
電車内でのレビュー
ノイズキャンセリング機能ですが、ONにするとかなり快適になります。
電車でのノイズは大半が走行音で、その中でも線路と車輪が接触する所から発する音が大きいのですが、これが音域としては中低音域ですのでかなりしっかりとカットしてくれます。
端末との接続も安定しています。
飛行機内でのレビュー
ノイズキャンセリング機能は前述の通りしっかりと効いています。
ですが、飛行機でのノイズは大きく2つあり、1つはエンジン音でこれは中音域なのでかなりカットされますが、もう1つは空調音でこれは高音域なので殆どカットされません。
なので、飛行機の中が無音空間になるような事はありませんので、あまり過度な期待はしないようにしましょう。
端末との接続はもちろん安定しています!
まとめ
同時期の2017年秋に発売したモデルとして、前回レビューをした完全ワイヤレスイヤフォンタイプのWF-1000Xがイマイチでしたので余り期待はしていなかったのですが、良い意味で期待を裏切られました!
1年半前のモデルでこの性能でしたので、このモデルのニューモデルが発売したらすぐに買ってしまいそうです…(汗)
ネックバンドタイプのイヤフォンは欠点として収納がしにくいと言う点があります。
例えば通勤で使用する際に、会社に入るタイミングで首に掛けたままでもOKの会社でしたら収納を気にしなくても良いかもしれませんが、NGであればカバンにしまう事になります。
その際に、カバンの中でネックバンド部分を曲げてしまったら泣くにも泣けませんし、セミハードケースに入れるにしてもいちいちカバンを開けてケースを出してその中に…と作業をするのも面倒です。
職場はこれくらいならOK、通勤には使わない、等それぞれのライフスタイル次第で選択肢に入れても良いモデルかと思います!
【2019.07.10 更新】誤字脱字を修正しました