先日ノイズキャンセリング付きのワイヤレスイヤフォン&ヘッドフォンに関してブログを書いたところ…
思いのほかご覧頂いているようなので、今回は実際に商品を購入してレビューをしてみる事にしました。
今回のレビューはSONY(ソニー)WF-1000Xです。ケーブルが付いていない完全ワイヤレスタイプのノイズキャンセリング機能付きイヤフォンに前々から興味があったので購入してみました!
僕は20年以上音楽業界に従事しておりまして、この20年間で公私あわせて50以上のイヤフォン&ヘッドフォンを使用してきた経歴があります。
当ブログのレビューは音楽好き・音響マニアの方々向けではなく、ごくごく普通の方々へ向けて書いていきます!
【2019.07.10 更新】
後継モデルのWF-1000XM3が発表されました!
詳しくはSONYの公式サイトをご覧ください。
【※注意※】
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スペック
2017年10月に発売されましたので、このページを書いている2019年3月の時点で発売後約1年半経っています。
カタログスペックによれば、連続再生時間は最大3時間で、充電時間は本体が約1.5時間、充電ケースが約3時間となります。
構造は密閉型、駆動方式はダイナミック型となります。
Bluetoothのバージョンはver.4.1で対応コーデックはSBCとAACです。最新のiOSにアップデートしてあるiPhoneやiPadであれば問題なく端末に接続して音を鳴らす事ができます。
発売当初のプレスリリースには
業界最高クラス(※発売時)のノイズキャンセリング性能を備えた、完全ワイヤレスイヤホン。
音楽を聴きながら、周囲の音も聞ける「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」を搭載。
スマホや携帯電話のハンズフリー通話に対応。エコーキャンセレーションとノイズサプレッションを用いることにより快適な通話を実現。
とあります。
主なターゲット層
SONYがどう考えているか分かりませんが、僕が思うこのモデルを購入するターゲット層は…
- 普段使いの際にイヤフォンやヘッドフォンの存在感をなるべく少なくしたい(目立たなくしたい)人
- 音質や機能よりも、装着感や保管方法が手軽である事を重視する人
- iPhoneユーザー・iPadユーザー(iOSユーザー)であれば、AppleのAirPodsが耳に合わない人や、あの白いイヤフォンをしたくない人、ノイズキャンセリング機能が欲しい人
- Androidユーザーであればノーケーブルの完全ワイヤレスタイプのイヤフォンが欲しい人
かと思います。
レビュー
それでは実際の生活においてこのイヤフォンを試したみたレビューを書いていきます。
当サイトの主旨から、もちろん飛行機内でのレビューもありますので参考になれば嬉しいです!
機種自体の感想
音質
音質に関して言えば、完全ワイヤレスのノーケーブルタイプのイヤフォンとしては普通レベルだと思います。
聴くに耐えない程音質が悪いわけでもないですし、その逆で感動する程音質が良いわけでもありません。
少し具体的に言えば、それなりに楽器ごとに音は鳴っているものの、制作者が意図した各楽器の立体感はかなり損なわれている、と言ったところでしょうか。
はっきり言って音質の事だけを考えればヘッドフォンタイプや、ケーブルを直接端末に差す(ワイヤード)タイプのイヤフォンには全く敵いません。
なお、このモデルは音質モードを選択できて、音質優先モードと接続優先モードがありますが、そこまで音質に違いがでるわけではないので接続優先モードにしておく事をオススメします。
※音質に関してはある程度の期間使用をしないと、ヘッドフォンでもイヤフォンでも、その機種が持つ本来の性能(音質)を引き出せない事を付け加えておきます
充電
付属のケースにイヤフォンを収納しUSB(microB)で給電する形です。
操作感
上記のケースに入れて充電をしていた状態からですと、ケースから出した時点で自動的に電源がONになり、ケースにしまえば電源OFFです。
ケースに入れないで電源をOFFにしたい際は両耳のボタンを同時に約2秒押せば電源OFFになり、その状態から(ケースから出していて電源OFFの状態から)ONにしたい場合は左耳のボタンを約2秒押せば電源ONになります。
電源をONにすれば自動的にノイズキャンセリングがONになった状態となり、左耳のボタンを1回押すごとにノイズキャンセリングON→アンビエントモード(ノイズキャンセリングをしつつ周囲の音も聞こえるモード)→ノイズキャンセリングOFF→ノイズキャンセリングON→…となります。
ノイキャンのON/OFFの操作を行うと英語の音声案内があります。
また、Sony Headphones Connectと言うアプリで細かい設定が行えますので、使用する端末には必ずインストールをしておきましょう!
同時接続不可
複数端末との同時接続は不可能です。
音楽はスマホ・動画はタブレットと言う場合、iOSですと例えばiPhoneで音楽を聴いていたけどiPadで動画を見たいなと思った際にはiPadの設定→Bluetooth→WF-1000Xを選択すれば、iPhoneとの接続が解除されiPadと接続されます。
※すみません。Android OSの端末を持っていないのでAndroidの場合は分かりません…(汗)
イヤーピース
購入時はゴム製のハイブリッドイヤーピースロング・Mサイズが装着されています。
更にフィッティングをしっかりしたい人向けに発泡シリコン(スポンジっぽい)製のトリプルコンフォートイヤーピースがSMLと3サイズ付属されています。取り付け・取り外しは簡単にできます。
僕は購入時のまま使用しています。
持ち運び
イヤフォンをしていない時は充電ケースに入れて持ち運びます。
メタルっぽい材質で丈夫そうですので、カバンの中に入れておいて壊してしまう恐れはかなり少ないと思います。
サイズは幅10.5cm・高さ4cm・厚さ2.5cmですので、例えればタバコの箱よりやや長細い、もしくは、長財布の1/4サイズと言ったところでしょうか。
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング機能の効きは正直厳しいです。どのシチュエーションにおいても全然効いてないと言っても過言ではありません。
SONYのノイズキャンセリング機能付きイヤフォン&ヘッドフォンはボタン1つで外音取り込みモード(アンビエントモード)やノイズキャンセリングOFFモードにできるので試してみましたが、ノイズキャンセリングONの時と聴こえる音が殆ど変わりませんので(汗)、それくらい全然ノイズキャンセリングが効いてないんですね…(泣)
遅延の問題
価格.com等のレビューで音が遅延するので動画を見る時には使い物にならないと言った意見を幾つか見る事があります。
ですが、僕が使ったところ、約2時間のドラマを見ましたが遅延が発生して絵と音がズレる事はありませんでした。
端末との接続不良の問題
価格.com等のレビューで端末との接続がすぐに途切れて使い物にならないと言った意見を幾つか見る事があります。
これに関しては、前述のアプリで音質モードを選択でき、音質優先モードにするか接続優先モードにするかで多少は違います。
購入時に選択されている音質モードは接続優先モードで、こちらは少しだけ接続が途切れます。
一切聞こえなくなると言うよりも片耳がプツップツッと途切れる症状が多いですね。
途切れ対策としてはiPhone等の端末の電源を入れなおすかメモリ解放アプリを使うと改善しますが、これっていちいちやるの面倒なんですよね。
一方で、音質優先モードにしていると不要な電波がたくさんある街中や電車の中ではかなりの頻度で途切れます。
こちらも、片耳がプツップツッと途切れる症状です。
この辺りは2017年秋発売で、ケーブルが一切ない完全ワイヤレスタイプのイヤフォンの限界なのかな?とも思えます。
街中でのレビュー
まず肝心のノイズキャンセリング機能ですが、正直全然効いてません(泣)
高音域・中音域・低音域、全てが殆ど何もカットされずに聞こえてきます(汗)
次に端末との接続ですが、前述の通り、音質モードを音質優先モードにしているとかなり途切れます。
特に繁華街等でワイヤレス機器の無線電波がたくさん飛んでいるような場所ではその症状が顕著です。繁華街で1曲(4分として)一切途切れない事はないですし、ひどいと1コーラス途切れなかった事がないレベルです。
電車内でのレビュー
ノイズキャンセリング機能はやはりこちらも効きません(泣) 普通に電車の走行音が全て聞こえます。
端末との接続も、音質モードを接続優先モードにしていても途切れる事が多いです。満員電車で使用した事はありませんが座席は埋まっているけど立っている人はまばらの状態でも頻繁に途切れます。
飛行機内でのレビュー
ここまでのレビューで予想がつくと思いますが、ノイズキャンセリング機能は効きません(笑) 飛行機のエンジン音や振動音や空調音など普通に聞こえます。
端末との接続に関しては、高度が上がった上空では街中や電車内に比べて干渉する無線電波が少ないみたいで、他のシチュエーションに比べればはるかに良いです。
音質モードを音質優先モードにしていても他のシチュエーションと比べれば遥かに途切れる事は少ないです!
まとめ
やはり2017年秋に発売したモデルとしてはこんな物かな?と言うのが感想です。
急いで今このモデルを買った方が良い!とオススメはできません。ケーブルレスの完全ワイヤレスタイプのイヤフォンをどうしても今欲しいと言う人以外は待ちだと思います。
前述の通り技術の進歩は日進月歩ですから、2年経った今年(2019年)の夏〜秋頃に発売されるであろう新モデルに期待したいですね!
【2019.07.10 更新】
後継モデルのWF-1000XM3が発表になりました。発売日は2019年7月13日との事です。
【2019.08.04 更新】誤字脱字を修正しました