飛行機関係のTwitterやブログを見ていますと最近はノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスヘッドフォンやイヤフォンに関してよく書かれているなと思いまして、僕も書いてみる事にしました。

一応、20年以上音楽業界に従事しておりまして、この20年間で公私あわせて50以上のイヤフォン&ヘッドフォンを使用してきた経歴があります。

どの製品がオススメ!と言うページではなく、こんな人にはこんなタイプのイヤフォンが良いのではないでしょうか?と言う提案型のページです。

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あなたにとってのベストなのか?

SFC/JGC修行僧を含めた飛行機好き界隈でかなり激推しされているノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドフォン&イヤフォンがSONYWH-1000XM3と…

 

 

 

BOSEQuietComfort 35 wireless headphones IIです。

 

 

 

僕は2機種とも持っていませんので店頭で試してみましたが、確かに音質も良く、何よりもノイズキャンセリングの効きが秀逸でした。

※BOSEはこの2代前のモデルを現在でも愛用しています!

この効きであれば、飛行機の中のエンジン音もかなり低減されるのかと思いますし、Twitter等で飛行機好きやSFC/JGC修行僧から高評価なのもうなずけます。

ですが、このモデルが誰にでもベストのモデルかと言えば疑問符を打たざるを得ません。そこで他のモデルも含め、各モデルの長所と短所を書いていきます。

各タイプ別の長所・短所

現在、ノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスヘッドフォン&イヤフォンは大きく3つのタイプに分ける事ができます。

そのタイプ毎に長所と短所を挙げていきます。

ヘッドフォン タイプ

上記で挙げたSONY WH-1000XM3のような、子供がする耳当てのような形状です。

 

 

 

長所

基本的に音を鳴らす機材と言うのは形状が大きければ大きい程、良質の音を鳴らす事ができます。

よって、以下で挙げるイヤフォンタイプよりもヘッドフォンの方が、同じメーカーから・同じ時期に発売され・同じ価格帯であれば良質の音を鳴らせます

また、ワイヤレス機能やノイズキャンセリング機能を持つ回路等も形状が大きい程設計が自由になりますので形状が小さいイヤフォンタイプよりも性能が上です。

音質・性能を重要視するのであればヘッドフォン1択と言っても良いと思います。

短所

まず大きい事が短所です。

ヘッドフォンをしている時は良いのですが、ヘッドフォンを外した時に収納に困ります

最近のヘッドフォンはかなりコンパクトに折りたためるようにはなったものの、それでもA5〜B5サイズくらいのサイズで厚みも5cmにはなります。

それをカバンに入れるとなると、かなりかさばります。

だいたい商品にはソフトケースが付属されていますが、あくまでソフトケースなのでカバンの中で負荷がかかればヘッドフォン本体が壊れる事もありますし、それを嫌ってハードケースに入れるとなるとその大きさはかなりの物になります。

首にヘッドフォンをかけておく事もできますが、そのスタイルは好き嫌いが分かれる部分だと思います。

また、プライベートだけではなく通勤時にも使用するのであれば、ヘッドフォンをカバンに入れずに耳にしたまま・首にかけたままの状態で出勤したら怒られる会社も多いでしょうし、そもそもスーツを着ている場合、スーツとヘッドフォンの組み合わせは人によって好みが分かれるでしょう。

それと、髪型が崩れます。女性はもちろん、男性でも整髪料でバッチリ髪型をキメている人はヘッドフォンはやめておいた方が無難です。

完全ワイヤレス(ノーケーブル)イヤフォン タイプ

イヤフォンからケーブル(コード)を一切なくした形状です。AppleのAirPodsの登場により他メーカーも一気に参戦してきたジャンルですね。

基本的には上で挙げたヘッドフォンタイプの短所がこのモデルの長所に、長所が短所になっています。

 

 

 

長所

何よりコンパクトな事です。

充電器を兼ねたケースが付属していますので、イヤフォンをしていない時はそのケースに入れて持ち運べます。

充電器ケースのサイズもボトル型のガムやタバコなどと同じくらいのサイズなのでカバンに入れても邪魔になりにくいです。

もちろん髪型を崩す事もありませんし、マスクを着用したり外したりするのも楽々です!

短所

コンパクト故に音質はヘッドフォンには敵いません。これは構造上しょうがないです。ですが、音質にそこまで拘りがないのであれば充分な音質です。

また、ノイズキャンセリングの効きもかなり弱いです。ノイキャン機能をONにしていても雑踏(ノイズ)が全然消せないモデルばかりです。

基本的に(2019年3月現在では)音質とノイズキャンセリングの効きが両方とも優れているモデルは皆無ではないでしょうか。音質が良いとノイキャンはイマイチ、もしくは逆パターンですね。

それと、問題はワイヤレス機能で、遅延が発生するモデルが結構ある事です。

遅延に関しては音楽のみを聴いているのであればそこまで問題にならないと思います。次の曲を聴こうとスマホを操作して1〜2秒くらいして次の曲が再生されるくらいの弊害なので慣れでどうにでもなると思います。

問題は動画ですね。遅延が発生するモデルの場合、動画の映像と音声がズレますので動画を見る事が多い人はその辺りを実店舗で確認したり価格.comのようなサイトのレビューを見て判断しましょう。

それと、もう1つワイヤレス機能では問題があり、これが1番の問題なのですが…、スマホなどとの接続が頻繁に途切れるモデルが多いです。

これらのモデルはスマホのメモリをリセットする事(スマホの電源を入れ直したり、メモリ解放アプリを使用)で接続の不安定さが改善される事もありますが、その作業をいちいち行うのを煩わしく思う人も多いでしょうし、人混みの中では如何なる対策をしても途切れる事が多々あります。

この辺りの技術は日進月歩なので、新モデルが出れば大幅に改善される可能性があります。ノーケーブルイヤフォンタイプのノイズキャンセリング機能とワイヤレス機能に関しては今後に期待しましょう!

ネックバンド(U字首掛け)イヤフォン タイプ

最近になってこのタイプが多くなりました。U字型の部分を首(肩?)に掛けて使用します。

 

 

 

長所・短所

はっきり言ってしまえば、ヘッドフォンタイプとノーケーブルイヤフォンタイプの中間のモデルと考えれば良いです。

音質に関してはヘッドフォンには劣りますが、ノーケーブルイヤフォンタイプよりは若干良いです。【ヘッドフォン>>>首掛け>ノーケーブル】

ノイズキャンセリング機能もヘッドフォンには劣りますが、ノーケーブルイヤフォンよりはかなり効きが良いモデルが多いです。【ヘッドフォン>>首掛け>>ノーケーブル】

ワイヤレス機能もヘッドフォンには劣りますが、ノーケーブルイヤフォンよりは接続が安定しているモデルが多いです。【ヘッドフォン>>首掛け>>ノーケーブル】

僕が思う1番の欠点は収納です。U字型の部分があるので収納に困ります。

ヘッドフォンよりも作りが華奢なので、ケースに入れずにそのままカバンに入れた時に壊す確率はヘッドフォンよりも高いです。

考えてみてください。このU字型の物があなたのカバンの中に入っている事を…。

ヘッドフォンの時にも書きましたが、それを嫌ってハードケースを用意しても良いですが、そうなると結構かさばります…(泣)

僕が思うに、収納に関しては1番厳しいのがこのモデルではないでしょうか?常に首に掛けておけないと壊してしまいそうです…(震)

【2019.03.15 更新】
現在では下記のSONY WI-C600のようにU字部分が柔らかくなっており収納に関して気をつかわなくても良いモデルが出ていますね(汗) すみません、リサーチ不足でした。

 

 

 

鼓膜への負担を考える

ここまでは音質や機能面での長所・短所を書いてきましたが、身体への負担、ここでは鼓膜への負担を考えていきます。

鼓膜への負担を考えれば、これは間違いなくヘッドフォンタイプ一択です!

通常、音を人間がどうやって認識しているのかと言えば、これは鼓膜を通して聴覚神経で認識する形と、頭蓋骨を通して聴覚神経で認識する形(骨伝導と言われています)の2パターンです。

スピーカーで音楽を聴いている時はこの2パターンを同時に行っています。

そして、ヘッドフォンも実は鼓膜だけではなく骨伝導でも聴覚神経は音を認識しています。

ところが、イヤフォンは骨伝導は殆ど使わず鼓膜のみで音を認識しています。特に最近のイヤフォンはイヤーピースが耳の穴の深くまで入る形状となっていますので、鼓膜にダイレクトに音を届けています。

実はこれが非常に鼓膜へ負担がかかるのです。骨伝導を殆ど利用せずに直接鼓膜のみに音を鳴らしているのですから当然と言えば当然です。

そう書くと「いやいや、ヘッドフォンでの骨伝導なんてほんの僅かでしょ。関係ないでしょ。」と言われるかもしれませんが、骨伝導での音と言うのは思いのほか聴覚神経に影響を与えていまして、プロの歌手でもレコーディングの際にヘッドフォンからイヤフォンに急に代えるとリズムや音程が取れなくなる人が結構いるくらいです。(※もちろんプロの歌手なので何回か歌ううちに適応しますが)

また、ここ最近でプロの歌手が難聴に苦しめられると言ったニュースを散見しますが、その難聴の原因の1つとしてライブでのイヤモニの使用が挙げられているくらいです。

※昔は歌手の前にスピーカーを置き、そこから会場に出している音とは違う歌手が歌いやすいミックスをした音(リズムが取りやすいようにドラムとベースの音量を大きくしたり)を出していて、これをモニタースピーカーと言います。モニタースピーカーは当然他の音に影響をされて聴きにくくなりますし、その場所から移動すると音が聞こえなくなるので、今は耳の奥までしっかり入り込む(オーダーメイドで本当に耳の穴に隙間がなくなります)イヤーピースを使用したイヤフォンで音を聴いています。これをイヤーモニター、略してイヤモニと呼んでいます。

繰り返しになりますが、鼓膜への負担を考えたらイヤフォンより断然ヘッドフォンです!

あなたにとってのベストは?

以上の事から、自分にとっての選択肢が導き出せるかと思います。

収納とかどうでも良い!職場にも着けていけるし(もしくはプライベート専用にするし)何よりも音質と機能を重視したい!もしくは鼓膜への負担を極力減らしたい!と言うのであればヘッドフォンにすれば良いですし…、

そうなんだけどヘッドフォンの耳の圧迫感が苦手で、と言うのであればネックバンドイヤフォンにすれば良いですし…、

通勤の時にも使いたいし、動画も見ないし、音質と機能よりもコンパクトな物が欲しい!と言うのであれば完全ワイヤレス(ノーケーブル)イヤフォンにすれば良いと思います。

レビュー

僕が試してみたイヤフォン&ヘッドフォンのレビューへのリンクです。

SONY WF-1000XM3

SONY WI-1000X

SONY WF-1000X

 

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おまけ:ノイズキャンセリングとは?

最後に一応ノイズキャンセリング機能に関して説明をしておきます。

イヤフォンやヘッドフォンを1度も着けた事がない人は殆どいないと思いますが、音楽を聴いていても意外と街中の音が聞こえてしまいます。

人々の会話、エアコンの音、車の走行音、電車の走行音、飛行機のエンジン音など、僕たちが生活をしていると様々な雑踏音(ノイズ)があります。

詳しい説明は省略しますが、ノイズキャンセリング機能と言うのは各メーカー独自の技術によりそれらの街中の雑踏音(ノイズ)を打ち消す(目立たないようにする)機能です。

例えば街中の雑踏が聞こえるからとイヤフォンで聴いている音楽の音量を大きくするとします。

そうすると、確かに雑踏音は聞こえにくくなりますがイヤフォンの音量が大きくなるので、音漏れにより周りの人たちに迷惑をかけますし、自分自身の鼓膜にも悪影響を与えます

ノイズキャンセリング機能が付いていれば、自分が聴いている音楽の音量を上げなくても雑踏音が弱くなりますので、周りの人にも迷惑をかけず、自分自身の鼓膜にも優しいと言う事なんですね。

特に飛行機はエンジン音や空調音がどうしても大きく、それ故にノイズキャンセリング機能が付いたイヤフォンは大変重宝します。

欠点としては、構造上どうしても音質が劣化する事になります。と言っても今のノイズキャンセリング機能は優秀なので、普通に聴く分にはノイズキャンセリングの有無による音質劣化は気にならないレベルです。

もちろん、プロのミュージシャンやレコーディングエンジニアが職場でノイズキャンセリング機能付きのヘッドフォンやイヤフォンをしているなんて聞いた事がありませんが、逆に言えばそう言った人たちじゃなければ何の問題もないと思います。

ノイズキャンセリングに関して面白い記事があったのでここに貼っておきます!

 

【2019.09.12 更新】レビューへのリンクを追加しました
【2019.04.09 更新】誤字脱字を修正しました

 

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